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「入りやすく見えにくい場所」

「入りやすく見えにくい場所」

 テレビ局の依頼で、千葉県我孫子市の排水路脇で小学3年の女児の遺体が見つかった事件の現場を歩いてきた。見て回ったのは、女児が行方不明になったとみられる自宅周辺、遺体が発見された排水路、ランドセルが捨てられていた河川敷の3つの地点。この場所に立ったとき、ある事件を思い出した。それは、2006年に滋賀県長浜市で起きた幼稚園児殺害事件だ。その現場が写真右。二つの現場はよく似ている。どちらも、目の前を国道が走り(=入りやすい場所)、周りは田畑が広がるだけの場所(=見えにくい場所)。やはり、犯罪者が好きなのは「入りやすく見えにくい場所」ということだ。

 それにしても、この事件に関しても、相変わらず「不審者、死角、人通り」というNGワードが飛び交っているのには閉口する。「危ない人」かどうかは見た目では判断できない。見ただけで識別できるのは「危ない景色」だけ。死角がなくても、家の窓からの視線を犯人に感じさせられなければ、犯人は犯行をあきらめない。そして、人通りが多い道は、犯人にとっては、獲物がたくさんいて、物色しやすい場所。このことに気づかない限り、同じような悲劇は、これからも防ぐことはできないだろう。


立正大学教授(犯罪社会学)
小宮信夫

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