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「犯罪原因論」から「犯罪機会論」へ

「犯罪原因論」から「犯罪機会論」へ

 先日、大阪で開かれた防犯防災総合展で「防犯の世界標準『犯罪機会論』とは何か」というテーマで講演した。会場では、大阪府防犯設備士協会の出店ブースで『写真でわかる世界の防犯 ――遺跡・デザイン・まちづくり』(小学館)が展示即売されていた。ありがたい話だ。

 防犯防災総合展ではテロ対策も重要なテーマの一つだったが、日本のマスコミは、相変わらず、テロ問題を国際政治の視点からしか見ていない。はっきり言おう。テロの背景や原因をいくら語られても、一般市民にとっては何の利益にもならない。
 
一般市民が知りたいのは、日常生活において、どうすればテロの被害に遭う確率を下げることができるかだ。そのためには、テロ報道においても、「犯罪原因論」から「犯罪機会論」への発想の転換が必要である。

 なぜかって? テロは犯罪だから。もっと言えば、戦争も強盗殺人という犯罪だ。ただ、表面的には合法的に大規模に行われるだけで、その正体は暴力を用いた資源や食料の奪い合いにすぎない。

 マスコミは、「観客」としての視点からでなく、「当事者」としての視点から、市民のニーズを吸い上げる努力をしてほしい。


立正大学教授(犯罪社会学)
小宮信夫

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