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『二枚目の名刺』が革新を生む

『二枚目の名刺』が革新を生む

 今月初め、NHKのクローズアップ現代で「『二枚目の名刺』が革新を生む」という興味深い番組を見た。会社を越えたネットワークがイノベーションを生むという内容だった。確かに、会社内では「1+1=2」の場合でも、会社外では「1+1=3」になる可能性がある。情報や発想、あるいは情熱や刺激が、会社の外では幾何級数的に増大するからだ。

 そう考えると、ボクが担当している授業科目「社会調査実習」は、学生たちに「二枚目の名刺」を与えるものかもしれない。

 ボクの実習は、アクション・リサーチという形を採っている。それは、研究者(=観察者)が現場に入り、当事者(=観察対象者)と共に変化を巻き起こし、新しい社会を生み出すための共同的・実践的な調査のことだ。実際、ボクの実習でも、自治体や企業とパートナーシップを組み、問題発見・問題解決型の協働作業を行っている。

 普通、社会調査と言うと、仮説の検証を思い浮かべるだろう。しかし、そもそも、知識や経験が乏しい学生たちに、仮説を設定させるのには無理がある。仮説の構築(理論の創造)には、深遠な知識と豊富な経験が必要だからだ。

 学生の強みは、まだ何ものにも染まっていない感性にある。だとしたら、大学の授業にふさわしい社会調査は、仮説の検証ではなく、仮説の発見であるに違いない。
 
 というわけで、ボクの実習では、大学の中では見ることができない世界へと、学生たちをいざなっている。見ることが気づくことにつながり、気づくことが考えることにつながると信じているからだ。さらに、その過程で「心のイノベーション」が生まれ、考えることが動くことにつながっていけば最高である。


立正大学教授(犯罪社会学)
小宮信夫

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